はじめに
Db2のセキュリティ設計では、「誰が接続できるか」と「何ができるか」を分けて考えることが重要です。
この2つはそれぞれ以下の概念に対応します。
- 認証:ユーザーの身元を確認する
- 認可:ユーザーに許可する操作を制御する
本記事では、Db2における認証と認可の仕組みを整理し、実務で押さえるべきポイントを解説します。
認証とは何か(Db2における仕組み)
認証とは、ユーザーが正当な利用者であることを確認するプロセスです。
Db2の特徴は、認証をデータベース単体で完結させるのではなく、外部のセキュリティ機能に委ねる点にあります。
具体的には、以下の仕組みで動作します。
- 認証は「認証セキュリティープラグイン」を通じて実行される
- デフォルトではOSベースの認証が利用される
- KerberosやLDAPなどの認証方式も利用可能
- 必要に応じて独自プラグインの実装も可能
つまり、Db2は認証そのものを実装するというより、外部の認証基盤と連携する設計になっています。
認証で生成される情報(許可IDとグループ)
認証が成功すると、Db2内部では「許可ID」が生成されます。
この許可IDは、その後の認可判定で使用される重要な情報です。
また、認証時にはユーザーのグループ情報も取得されます。
グループ情報の取得も、基本的にはOSの仕組みに依存しますが、LDAPなど外部サービスから取得することも可能です。
この「ユーザー+グループ情報」が、後続の権限判定のベースになります。
認可とは何か(権限管理の基本)
認可は、「そのユーザーに何を許可するか」を制御する仕組みです。
Db2では、認可は複数のレイヤーで管理されます。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| インスタンス権限 | インスタンス全体の管理権限 |
| データベース権限 | データベース単位の権限 |
| オブジェクト権限 | テーブルやビュー単位の操作権限 |
例えば、
- 管理者はデータベース全体を操作可能
- 一般ユーザーは特定テーブルの参照のみ
といった制御が可能です。
認証と認可の関係
認証と認可は別の仕組みですが、処理としては連続しています。
流れを整理すると以下の通りです。
| フェーズ | 内容 |
|---|---|
| 認証 | ユーザーの正当性を確認 |
| 認可 | 操作可能範囲を決定 |
重要なポイントは以下です。
- 認証に失敗すると接続できない
- 認証に成功しても、認可がなければ操作できない
つまり、認証は入口、認可は制御という役割になります。
権限管理の実務ポイント
実務で重要になるのは、認可の設計です。
基本的な考え方は以下の通りです。
- 必要最小限の権限のみ付与する
- ユーザー単位ではなくロール単位で管理する
- 強い権限は限定的に使用する
また、Db2では以下のコマンドで権限を管理します。
- GRANT:権限付与
- REVOKE:権限削除
さらに、権限状況はカタログビューで確認できます。
- SYSCAT.DBAUTH
- SYSCAT.TABAUTH
まとめ
Db2のセキュリティは、認証と認可の2つの仕組みで成り立っています。
- 認証は外部システムと連携してユーザーを確認する
- 認可はDb2内部で操作権限を制御する
この役割分担を理解することで、安全で運用しやすい環境を構築できます。
詳細な仕様については、IBMの公式資料「Db2 for LUW セキュリティ・ガイド 認証・許可編」もあわせて参照してください。


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